「グルーブの定義 とビートの意味」グルーブコントロールへの道3

ユウジ「先生、あんまりじらさないでくださいよ」

先生「え?じらす?」

ユウジ「早くグルーブをコントロールできるようにしたいのに、なかなか方法を教えてくれないじゃないっすか」

先生「ごめん、ごめん、じらしてるつもりはまったくないのだが…(^^)」

ユウジ「もういい加減、グルーブコントロールできる方法教えてください!」

先生 (^^)

ユウジ「今!すぐに!」

先生「あのね。結論をいうことは、今すぐにできるんだが、それが理解できて、演奏できるかどうかが問題なんだ」

ユウジ「そう言われても…じらされてるみたいで、ムカつくっす」

先生「お前、先生に向かって、ムカつくって…(^^)」

グルーブの定義

ユウジ「グルーブってなんなんすか?」

先生「おお!いい質問だね」

先生「グルーブとは、テンポを変えずに感じる音楽的なスピードの事だよ」

ユウジ「え?」

先生(^^)

ユウジ「…テンポが…なんすか?」

先生「ほら、言った通りだ」

ユウジ (^_^;)

先生「結論だけ言ったってよくわからないだろう?」

ユウジ「ウーン、まあ、そうっすね」

先生「じっくりと自分の演奏を通して腑に落とす事が重要なんだ」

ユウジ「はあ~……」

先生「じれったいかもしれないが、リズム的な気づきを重ねて増やしていくことが重要なんだ」

先生「とりあえず、グルーブの定義をしっかりメモしておきなさい」

ユウジ「へ~い」

ユウジ「グルーブとは…」

ユウジ「テンポを変えずに…」

ユウジ「感じる…」

ユウジ「音楽的な…」

ユウジ「スピードの事っと…」

ユウジ「オッケーっす!メモできました!」

先生「メモできたね。事あるごとに思い出すようにしなさい」

ユウジ「テンポが変わってないのにスピードが変わるって事ですか?」

先生「実際にテンポが変わるわけではなくて、そのような感覚になるという事だよ」

ユウジ「そういえば、テンポをメトロノームに合わせて演奏した時、なんかめっちゃ遅いっていうか…のろいっていうか、なんか音符を置きにいってるみたいな、やな感じになった事があったなあ」

先生「メトロノームに急に合わせようとするとよくおきる現象だね」

ユウジ「そうなんすか!」

先生「それまで無意識に大きくとれていた拍の感覚が、メトロノームなどの外的要因によって強引に細かくとらされた結果だよ」

ユウジ「???」

ユウジ「えーっと、ちょっとまってください(^_^;)」

先生「うん?何を言ってるのかわからないかな?」

ユウジ (^_^;)

先生「ウーン、やっぱり拍の意識をしっかり高めないとダメだ」

ユウジ「拍の意識っすか?」

先生「ユウジ、この動画はもう見たかい?」

ビートとは何か

 

ユウジ「ああ、まだ、見てないっすけど…」

先生「あの動画の内容を本当に理解できたら、拍とは何かがよくわかるはずなんだが…」

ユウジ「大事な事だとは思ってるっす」

先生「ここで、一度確認しよう」

ユウジ「そうっすね。お願いします」

先生「まず、この12個の音を見てみよう」

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先生「この12個の音を素直に聞いたら、この音は何音符に聞こえる?」

ユウジ「…素直に聞いたら」

ユウジ「…3連符っすね」

先生「そうだよね。こんな風に聞こえるよね」

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ユウジ「アクセントが拍の表について、わかりやすい3連っすね」

先生「音符が3つごとに区切られていて、1小節が4拍になっているね」

先生「じゃあ、こういう風に演奏したら、同じ音がどうなるか…」

 

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ユウジ「これは3連符じゃないっすね」

先生「じゃあ何に聞こえる?」

ユウジ「16分音符って事っすか?」

先生「そうだね」

ユウジ「う~ん…」

先生「この12個で1小節の音が…」

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先生「1小節を4拍に区切って演奏すると、3連符に聞こえる」

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先生「でも、同じ1小節の12個の音は…」

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 先生「1小節を3拍に区切って演奏すると…」

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先生「16分音符に変わってしまうんだ」

ユウジ「1小節を3拍で…」

先生「そう」

だまし絵とリズム

ユウジ「なんか…こういうのって…絵でありませんでしたっけ?」

先生「は?絵って?」

ユウジ「ほらなんていうか…」

先生「?」

ユウジ「そういうの、絵であるじゃないですか」

先生「もしかして、だまし絵の事?」

ユウジ「ああ、あれ、だまし絵って言うんすか?」

先生「見方によって、同じ絵が老婆になったり、若い女性になったりする絵の事だね」

ユウジ「そうそうっす!」

先生「この絵とかそうだよ」

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ユウジ「そう!これこれ」

ユウジ「若い女性が右を向いているように見えるのと…」

先生「老婆まっすぐ前を見ているのを左斜め前から見ているように見えるのと…」

先生「同じ絵が、見方を変えるだけで違う絵に見えるんだ」

ユウジ「そうか!」

ユウジ「音も同じだということっすか?」

先生「お!気づいたかい?」

ユウジ「そうっすね!老婆が3連だとしたら、若い女性は4連の3つ割りなんすね」

先生「そうだね。同じ12個音がかたや3連符に聞こえて、かたや16分音符4連の3つ割りに聞こえるってことだね。」

ユウジ「なるほど!」

先生「ユウジ、ちょっと前のレッスンの時に、ビートとリズムは違うって話をしたよね」

ユウジ「そうっすね。リズム名前を8ビートって呼んじゃいけないって、言ってたっすね」

サウンドは同じでもビートが変わればリズムが変わる

先生「その時に、ビートが変わればリズムは変わってしまうんだ。という話をしていたんだけど、覚えてるかい?」

ユウジ「え~っと……そうっすか?」

先生「確かその時はよくわからないって言ってたよ」

ユウジ「そうっすか?」

先生「もう一度見ておこうか。その意味がここでわかるかもしれないから」

ユウジ「そうっすね」

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先生「この12個音は、必ず一つのリズムになるわけではないんだ」

先生「こんな風に1小節を4つに区切ると…」

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先生「3連符に聞こえるんだ」

先生「この時この1小節は4拍ということになるんだよ」

先生「4拍を英語で言うと?」

ユウジ「4beats…っすね」

先生「もう一方で、こんな風にとらえる事もできる」

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先生「16分音符4連の3つ割りだね」

先生「この時、この1小節は何拍だい?」

ユウジ「3拍っすね」

先生「英語で言うと?」

ユウジ「3beats」

先生「つまり、あの絵が2人の違う女性に見分けられるように、同じ12個音が違うリズムに聞こえる場合があって、その根本は拍(ビート)が違いを分けているって事になるんだよ」

ユウジ「ウーン、そうか…」

先生「このように音楽的なリズムとは、拍を土台にして成り立っているんだよ」

ユウジ「拍を土台に…」

先生「そう」

先生「でもグルーブコントロールは、もっとわかりにくい」

ユウジ「ウーン…..」

先生「こんなにはっきりと違いが出てこないんだ。もっともっと繊細なものだからね」

ユウジ「グルーブコントロールって繊細な感覚なんすか?」

先生「そうなんだ。さっきの例は言うなればビートの違いがリズムの違いになったと言えるね。そういう意味で、グルーブコントロールもまったく同じなんだ」

ユウジ「そうっすか。この事例はよくわかったんすけど、グルーブコントロールっていうのがまだイメージしきれない…」

先生「ハハハ、ユウジ、まだまだ入り口だ。焦っちゃダメだぞ(^^)」

ユウジ「でも、めっちゃ面白いっす!専門学校でもこんな風に教えてはくれなかった…」

先生「言っただろう。いくら専門学校の先生でもビートとリズムが同じになっている時点で、この違いには気づけなくなってしまうんだ」

ユウジ「でもプロの人達は、みんなわかってるてことっすか?」

先生「いや、プロ達は持ち前の才能を生かして、感覚を頼りにやっていると思うよ」

ユウジ「ウーン…」

先生「それはある意味でわかっていると言えるのかもしれないが、おそらく説明はできないだろうね」

ユウジ「……」

先生「そもそも演奏できればいいわけだから、説明できる必要はないしね」

ユウジ「グルーブに詳しい人に聞いても、自分で調べたりしても、こんな話は一切聞いたことがなかったっす」

先生「そうかもしれないね。これは全て私自身で考えた事だから。でも私は、グルーブが何かをしっかり『理解する』のに30年違い月日が流れてしまったよ」

ユウジ「30年っすか!そんなに奥深い話なんすか」

先生(^^)

先生「だから焦らず、丁寧に一つ一つ押さえていこうね」

 

続く。